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レビュー

【書評】アウトライン・プロセッシング入門

2016/02/03

Note

はじめに

Kindleランキングで注目していた一冊。 アレヨアレヨと言う間にライフハック界で注目され、アウトラインでのライフハックなどかなり言及されたエントリーがみられるようになったと思います。

ということで書評にはなりますが、既に幾つかの著名ブロガーの書評などもあり、時期的にずいぶん遅れて書くことからなるべく個人感想とライフハックに関した感じで書きたいと思います。

本書におけるアウトライン

アウトラインと言われるとやはり私には見出しの構造の資格かというイメージがありました。

実際、最初に出会ったのはこの本でも言及されているMicrosoft Wordのアウトラインモードで目次との違いがいまいちわからなかったのを覚えています。

確かにアウトラインで見た方が構造がわかりやすいとは思いますが、当時の作業の多くはシステム開発の仕様書作成で同業では割と有名なExcel方眼紙的なものがほとんどでWord文書作成などはあまりなく、馴染む以前だったとは思います。

この本ではアウトラインというものを想像手段として紹介しており、二つのタイプに分けています。

プロセス型とプロダクト型の二つで、前者が過程で組み込んでいくツール、後者がよく目にするプロダクトとして完成品を編集するものとしています。

プロダクト型の方がイメージしやすいですが、思考ツールという観点で見たときには扱いにくいものです。

実際、アウトラインを固めて書くというのはなかなか難しく、構造が見えやすくなる反面、書き手を縛るためうまく機能してないと感じていました。

この本では生きたアウトラインとして考えながら書くということを実践するためのノウハウなどが紹介されています(第2章)。

シェイク

この本で取り上げている手法の特徴に「シェイク」という概念があります。

実践的なアウトライン・プロセッシングは、トップダウンとボトムアップを相互に行き来する形で行われます。トップダウンでの成果とボトムアップでの成果を相互にフィードバックすることで、ランダムに浮かんでくるアイデアや思考の断片を全体の中に位置づけ、統合していきます。 私はこのプロセスを「シェイク」と呼んでいます。行ったり来たりしながら「揺さぶる」からです。

実際、文章を書くときには同じテーマを念頭に置いたとしても類似のテーマでの派生もしばしばよく思い浮かんできます。

タスク管理も同じで常に派生したものなどを再構成していくというルーチンは必要になってきています。

そういう部分においてこのシェイクという概念は非常に有効です。 この方法に沿った形で自分に利用しやすいタームで運用しながら絶えず調整していくというのは全てのルーチンに昨今必要になっているものと思います。

この本ではアウトラインは目次案と言う私もしていたよくある誤解を解くところから、タスクシュートなどの毎日のスケジュールの見直し工程など昨今のスマート化していくタスク管理に通じる形でアウトラインの紹介から利用まで幅広く、そして深く言及しているという名著と思います。

実践ノウハウ

「未使用」というアウトラインをまず初めに作っておくという方法が紹介されています。

だから予定外の内容が出てくることをあらかじめ想定しておきます。具体的には、アウトラインの末尾に「未使用」という項目を作っておきます。既存のアウトラインに収まらないものは、いったん「未使用」の下に入れておきます。面倒であれば、遠慮せずその場に書いてしまって後から「未使用」に動かします。

この方法はテンポラリをどう扱うのかという一つの方法案です。

そのままずっとしておくとPCのデスクトップが散らかるようになっていくのは明白でどこかの時点で構造化するシェイクが必要になっていきます。

幾つかのタイミングについてこの本でも述べられていますが、この部分は慣れるまで大変になると感じました。

アウトラインでのブログ(書評)作成

今回、この記事をOmniOutlinerを使い書いてみましたがなかなか難しいと感じた点を書いておきます。

アウトラインプロセッサー(OmniOutlinerやWorkflowy)は序盤などはかなり強力で断片化した情報を吐き出しやすいとは思います。

しかし、ある程度の決まったテーマになると散文的になりやすくシェイクのタイミングが慣れないと起こしにくいと感じました。

まず、フリーで書き出した情報を元になるべく文脈に沿った形で文章を吐き出していきましたが最後までとりあえず書いても構造はなかなか見えません。

この時点で多分シェイクなのかという感じなのかもしれませんがここまで文章を吐き出すのはなかなか慣れないと厳しかった感じです。 引用に使うためのハイライトをアウトラインで書き出してみたりなどファイル単位で管理しないとデスクトップはなかなかやりづらいというのもありました。

慣れて行けば得手不得手がはっきりするとは思いますが、現状は普通に文章を垂直的に書くのに慣れていると違和感が強く文章の歯切りが悪くなりテンポが削がれやすいと思います。 文章構成なども含めたフロー、ツールなどは今後も議論がある場面ではないでしょうか。

最後に

「位置付けのはっきりしない断片を扱う」というイメージを本書で書かれていますがこれは的を射たものと思います。

アウトラインを思考に利用するためのイメージがはっきりし、扱うプロセスが明瞭化されることでさらに一層生産性が高いものになると感じました。

この本に関しては値段も安く、アウトライン入門としても再考としても値段以上の価値がある本と思います。

著名ブロガーがKindleで自費出版が一つの流行りになってきている感じしますし、今後も過去のブログエントリーなどをまとめた著作などが多く出て来ればいいと思います。

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